館長日記

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2007年07月18日

映画を見に行こう! 2

 今月2日に映画を観に行った。

 平日の午前ということもあったのか、私が席に着くとき、他に観客はいなかった。映画は何度も観に行ったが、一人で行くこと自体数回しかなく、しかも、他に観客がいないのは初めてだ。もったいないと思う反面、一人で観られる贅沢を満喫しようと思った。
 アイスティーのストローをくわえながら、予告編を観ていた。他に客がいないなら、ポップ・コーンでも買ってこようか、ポップ・コーンはやっぱり、塩味だよなぁーなどと考えているうちに予告編が終わった。

 さあ、いよいよ本編というとき、右後方から光りがもれた。リュックを肩に掛けたその客は、白いカップを二つ載せたトレイを両手でしっかりと支えながら慎重に歩いている。ジュースともう一つのカップはポップ・コーンかな?そう思いながら、これからはじまる本編に気持ちを切り替えようと思ったが、トレイはこちらに向かってくる。この人はどこに座るのだろう?

 「まさか!」とは思ったが、その人は座席番号を確認しながら、私の真後ろに座った。そう、この劇場は指定席だ。他に何十倍もの空席があるのだが、二人とも忠実に指定を守っている。席をかわろうか、それもなんだかなぁ。気まずいのはお互いだろうと思い、これからはじまる本編に集中することにした。

 映画が進行するにつれ、後ろに人がいることを意識しなくなった。映画が面白かったから、それもある。それもあるが、何よりも後ろに座った方の気遣いによる。映画を面白く観させてもらったのだ。

 映画館では、ポップ・コーンやフランクフルトなど食べ物と飲み物を販売している。だから、上映中客席で飲食をする人がいて、その音に不愉快な思いをしたとしても、その客を責めることはできない。
 そして、映画には場面の転換があり、他の客に配慮するならば、飲食をしやすい場面とそうでない場面がある。そこをわきまえての飲食であれば、飲食をしない人にとって、許容範囲だろうと思う。

 スクリーンにはキャストやスタッフの名前が流れ始めた。後ろの客が席を立ち退場していく。入ってくるときには気づかなかったが、女性だった。上映中、もの音ひとつたてなかった、その人のトレイには、カップに溢れんばかりのポップ・コーンが載っていた。
 二度と一緒に観ることはないだろうし、顔も見ていない。それでも、この映画のストーリーを忘れることがあっても、彼女とポップ・コーンのことは憶えていると思う。この先、映画を観に来る度に思い出すだろう。
 誰と行くのか、どんな人と観るのか、劇場で観るときのもう一つの楽しみだと思う。


 

投稿者 tanbara : 2007年07月18日 11:27

西条市総合文化会館外観イメージ

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